投票は日本時間11月6日いっぱいまで
失点までは戦えていた
ホームでバイエルンに0-2で負け、公式戦の無敗は9試合で止まった。メトロポリターノで負けたのは今季初めてだ。54分にカール、74分にライマーに決められた。
失点までは戦えていた。前半の保持率は33%で、0-0のまま折り返している。27分のケインと34分のデイヴィスの場面は危なかったが、どちらも枠を外れ、34分はそのあとのケインのシュートをハンツコがブロックした。押されてはいたが、守れてはいた。しかし試合が終わってみれば、シュートは9対19で、完敗だった。
プレビューでは、点を取り、ケインとオリーセを抑えて勝てるかと書いた。ケインが出場したCLでの連続試合得点は10で止まり、オリーセにも得点はなかった。それでもカールとライマーに決められ、アトレティコは1点も取れなかった。枠内シュートは3本で、すべて66分以降だ。
先に触れても、 拾えなかった
今季初先発のソルロートは、個人的には期待以上だった。ロングボールに先に触れていて、UEFAの集計ではロングパスを受けた13本はチームで最も多い。シメオネは試合後、ソルロートがいることで毎回組み立てなくても直接攻められたと話している。
問題はその後で、セカンドボールを保持できなかった。バリオスは、ソルロートを前に置いてセカンドボールを狙う計画で、それを拾って相手陣でプレーするところが足りなかったと話した。シメオネも、セカンドボールをもっと拾う必要があったと振り返っている。UEFAのボール回収の分布をピッチの長さ方向に3等分して集計すると、真ん中の区画での回収はアトレティコの10に対してバイエルンは31あった。
原因の一つは選手の立ち位置だと思う。UEFAの平均位置をアトレティコのゴールラインからの縦の距離に直すと、2トップのソルロートが53m、フリアンが約52m、中盤の中央のバリオスが40mで、2トップと中盤の間が12m前後空いていた。その間の49〜50mには、バイエルンのキミッヒとビショフがいた。ボールを持っていた時間も入った平均なので、競った瞬間の距離そのものではないが、こぼれたボールに届きやすい位置にいたのは相手のボランチだったと見ている。
低い位置で守りながら長いボールを蹴ると、先に触れても拾う人がいない。ボールはすぐに戻ってきて、また自陣で守ることになる。アトレティコの平均位置は、今季のCL4試合で最も低かった。バイエルン相手に中盤を上げれば、その後ろを使われる怖さはある。それでも、蹴るなら拾う位置まで人を出さないと、ソルロートを置いた意味が薄くなる。
ル・ノルマンのミスだけの話ではない
54分の失点は、ル・ノルマンのミスからだった。こぼれ球の処理に手間取り、プビルとも噛み合わず、カールに奪われた。ヒュルマンドの出場停止、カルドーソの負傷に加えてロメロも招集外で、ジョレンテが中盤、プビルが右SBに入り、CBはル・ノルマンとハンツコになった。プレビューでは、ル・ノルマンへの不安からプビルをCBに残す形を推していたが、その不安が現実になってしまった。
ただ、個人だけのせいにはしたくない。あの場面は、センターライン付近のFKの再開から約1分、バイエルンの攻撃が続いた末に起きている。右からのクロスのクリアが中途半端になり、ビショフのシュートをバリオスがブロックして、そのこぼれ球がル・ノルマンの前に来た。
自陣で守る時間が長くなれば、深い位置でボールを処理する回数も増える。あの場面も、その一つだったと思う。プビルも、後ろから出るのに苦労し、奪った後の最初のパスとキープが足りなかったと話している。
交代で勢いを取り戻したかった
見ていて、ソルロートに当てて前へ出る場面は時間が経つと減っていった。アトレティコのシュートは、25分のバリオスを最後に66分のジョレンテまで1本もない。モメンタムのグラフでは、33分から失点の直後までずっとバイエルン側に振れていて、後半に入ってから失点までは、アトレティコのCKも獲得したFKも0だった。
本来は、その時間帯に交代で勢いを取り戻すべきだった。動くならハーフタイムだったと思う。今季の公式戦で0-0のまま折り返した8試合のうち、5試合はハーフタイムに選手を替えている。この試合は動かず、最初の交代は失点の約5分後の59分だった。59分は、今季のシメオネの交代の時間としては平均的だ。早い遅いより、失点の前に手を打ってほしかった。
59分にル・ノルマン、ソルロート、バエナを下げてコケ、ルックマン、イ・ガンインを入れると、プビルがCB、ジョレンテが右SB、中盤はバリオスとコケになった。プレビューで推した形とほぼ同じだ。ただ、これで流れが変わったとは言いにくい。モメンタムがアトレティコ側に振れ始めたのは失点直後の57分で、交代より少し前だった。交代からバリオスが下がる75分までのシュートは1対6で、74分に2点目を決められている。0-1になってから後ろの並びを替えるだけでは足りなかった。
前線でもパスがつながらなかった。UEFAの集計では、フリアンが下がるまでの約16分で、フリアンと、コケ、イ・ガンイン、ルックマンの3人との間で成功したパスは1本もない。ルックマンは左に開き、イ・ガンインは右寄りで、この2人の間のパスも試合終了までで1本だけだった。ソルロートがいなくなったあとは、前線でつながないと前へ出続けられない。66分のジョレンテのシュートと79分のジュリアーノのヘディングはノイアーに止められ、1点も返せなかった。
まずはリーガに集中したい
CLは4試合で勝点4。残り4試合を全部勝っても勝点16で、過去2季の8位の勝点と同じだ。ストレートインは難しい。ただ、大会としての勝ち目はまだ残っている。昨季は14位でプレーオフに回り、準決勝まで進んだ。
まずはリーガに集中したい。次は11月8日(日)21時、日本時間では9日(月)5時キックオフのバルセロナ戦で、場所はメトロポリターノ。勝点差は2で、負ければ5に開く。バルセロナの今季のリーガは10勝1敗で、落とした勝点はホームのレアル・マドリード戦の3だけだ。格下相手に落とす機会はそうそうないので、5差になると縮めるのにかなり時間がかかってしまう。
レーティング
先発
| 選手 | ItC | FotMob | 寸評 |
|---|---|---|---|
| オブラク | 5 | 6 | クラブ歴代2位に並ぶ公式戦553試合目。後半開始直後のキミッヒのシュートは止めた。 |
| プビル | 5 | 6.7 | 右SBで先発。こぼれ球の場面でル・ノルマンと噛み合わなかった。 |
| ル・ノルマン | - | 5 | 54分にボールを奪われ、失点につながった。59分に交代。 |
| ハンツコ | 6 | 6.9 | 34分のケインのシュートをブロックした。クリア8本。 |
| グリマルド | 5 | 6.8 | オリーセとマッチアップした。攻撃では目立たなかった。 |
| ジュリアーノ | 4 | 6.5 | 79分のヘディングはノイアーに止められた。同じ79分に警告を受けた。 |
| ジョレンテ | 6 | 7 | 中盤で先発。66分のチャンスはノイアーに止められた。FotMobのチーム最高点。 |
| バリオス | 5 | 6.6 | 地上戦は11回中5回勝った。ライマーの得点後に交代。 |
| バエナ | 2 | 5.9 | 地上戦の勝ちは13回中3回。59分に交代。 |
| フリアン | 2 | 5.4 | シュートは序盤の2本だけ。66分はジョレンテへのパスでチャンスを作った。 |
| ソルロート | 4 | 6.2 | 今季初先発。空中戦は9回中5回勝った。プビルのクロスの場面はシュートまで行けなかった。 |
交代出場
| 選手 | ItC | FotMob | 寸評 |
|---|---|---|---|
| イ・ガンイン | 4 | 5.9 | 59分から。パスは15本中14本成功。シュートはなかった。 |
| コケ | 4 | 6.2 | 59分から。10月10日のアラベス戦以来の出場。 |
| ルックマン | - | 6.2 | 59分から。90+3分のハンツコのシュートにつながるパスを出した。 |
| メンドーサ | - | 6.4 | 75分から出場。 |
| デイビッド | - | 5.9 | 75分から。79分のCKの流れでジュリアーノのヘディングにつないだ。 |
※ItCレーティングはInto the Calderón、FotMobレーティングはFotMobより引用。