11対11で押し込まれず、11対10で勝ち切った

メトロポリターノで2-1。前半は0-0で、枠に飛んだシュートは両チーム合わせて、40分のギュレルのミドル1本だけだった。後半の頭にコケが入り、49分にハンツコのロングパスへジュリアーノが抜け出したところを、ハイセンがつかんで倒した。主審はPKと警告を出したが、VARの介入でモニターを見て赤に変えた。53分にそのPKをグリマルドが決めて、59分にはイ・ガンインからのボールを右で受けたジュリアーノの低い折り返しを、デイビッドが左足で決めた。89分にはロメロとイ・ガンインを下げた直後のフリーキックで、ベルナルド・シルバのクロスをリュディガーに頭で合わされている。

押し込まれない前半ができたと思う。FotMobの集計では前半のxGが0.18対0.16、支配率は55対45で、ビッグチャンスはどちらもゼロだった。シメオネは「前半は非常によく支配した。相手に決定機はなかったし、こちらもガンインの1本だけ。試合の支配は自分たちのものだと感じていた」と言った。会見では「11対11で試合を支配し、11対10で勝った」と言い切っている。退場のあとのシュートは13本対2本。失点の場面を別にすると、後半のピンチは77分、ロメロのところで奪われたボールがディオマンデに渡ってオブラクが止めた場面と、90+3分のムバッペくらいだった。

モウリーニョは会見で、ロメロとイ・ガンインのプレーの画像を見せて、2枚の退場があるべきだったと主張した。ハイセンの退場については「まだ見ていない」と言っている。順位は2位に上がって勝点16、マドリーは15で4位、首位バルセロナとは5差。リーガのホームダービーを2季続けて勝つのは1976-77以来で、メトロポリターノでは初めてだ。

ジュリアーノは右で90分ずっと競り合っていた。90+3分にはムバッペからも奪った

PKを引き出したのも、2点目の折り返しもジュリアーノだ。プレビューでは名前も出していなかった。49分はハイセンより先に追いついたところでつかまれて倒され、59分は右を抜けて低いクロスをデイビッドへ送っている。右で90分ずっと競り合っていて、地上のデュエル18回は両チームで最も多い。ItCもFotMobもマン・オブ・ザ・マッチにした。

守備でも効いていた。90+3分にはボックスの中でムバッペからボールを奪って、同点にされかねない場面を潰している。ヴィニシウスは54分に下げられた。シメオネは「相手を痛めつけられるのは右だと分かっていた」と言い、DAZNにはジュリアーノのプレーが「試合を動かし始めた。1人多い状態でリードして、あのサイドの深いところで痛めつけられる状況を活かした。そこからジョナサンのゴールが生まれた」と話した。

カルドーソは中盤を締めた。マドリーのシュートは8本で終わった

プレビューでキープレイヤーにしたカルドーソは、期待どおり中盤を締めた。ムバッペはシュートを1本しか打っていない。シメオネの言い方だと「トランジションはほぼすべて抑えた」。カルドーソはパスコースを消して、相手にボールを奪われる場面がなかった。パスは68本中64本が通り、インターセプトは2回。ItCは「目立たなかったが、パスコースを閉じる予測とポジショニングが素晴らしかった」と7.5を付けている。

FotMobの採点は6.7で先発では低いほうで、デュエルは6回で1回も勝っていない。最終サードへのパスもオサスナ戦の17本から10本に減った。それでも締めたと言っていい。競り合う場面も前に運ぶ場面も少なくて、この日はパスコースを消して奪われないことが仕事の中心だった。マドリーのシュートが8本で済んだ一因は、この仕事だと思う。プレビューで書いた「カルドーソが中盤を締めれば、ホームで主導権を握り続けられるか」は、そのとおりになった。

中盤の形は前半と後半で違う。プビルを右に、ジョレンテを中盤に置いて始めて、35分に警告を受けていたプビルをハーフタイムでコケに替え、ジョレンテが右サイドバックに回った。コケは45分でパス64本中62本、チャンスを作った回数の3回はジョレンテと並んでチーム最多だ。シメオネは「コケを見たか。30を過ぎて、子どもの頃からの人生の一戦に先発できず、監督が使わなかったのに、後半に入って大暴れした」と言った。イ・ガンインをデイビッドと並べた2トップも当たりだ。目立ったのは後半で、2点目の起点になって、敵陣ボックス内のタッチ5回はデイビッドと並んでチーム最多だ。

デイビッドはリーガ3試合で3ゴール

デイビッドはリーガで出た3試合すべてで点を取った。加入後のリーガ最初の3試合で続けて決めたのは、Optaによると21世紀のアトレティコでは初めてになる。シメオネは「探しに行った選手そのものだ」「3試合で3ゴール。チーム内の競争を大事なところに置いてくれる」と言う。59分はジュリアーノの折り返しに、ボックスの中央で合わせた。

フリアンは62分にデイビッドと替わって入った。スタメン発表のときからブーイングが飛んで、入るときも同じだった。シュートは3本で、66分の1本はゴールライン上でクリアされ、90分の左足はわずかに右へ外れた。それでも、入ってしばらくすると拍手に変わった。プレビューで書いた「決勝点を決めれば」は外れたが、これは一歩だ。シメオネは「挑んだが、苦しんだ。決定的な選手だから取り戻す」「サポーターは、持っているものを出せば愛してくれる」と言っている。

89分の失点は、3点目を決めなかった側の問題だと思う。65分からの1分間に、コーナーキックからロメロのヘディングをクルトワに止められ、続けてフリアンが打ってライン上で防がれ、ハンツコのヘディングも止められた。どれか1本が入っていれば、リュディガーのヘディングは関係なかった。89分は、入ったばかりのル・ノルマンがリュディガーに競り負けている。ただ、そこを責める前に決める場面があった。

ここから代表ウィークに入り、次のリーガは10月10日(土)のアラベス戦で、日本時間23時15分キックオフ。13日(火)にはCLでマンチェスター・ユナイテッドをメトロポリターノに迎える。バリオスとソルロートは代表明けの復帰見込みだ。

レーティング

先発

選手ItCFotMob寸評
オブラク7.56.540分のギュレルのミドルと77分のディオマンデの1対1を止めた。セーブは2本で、それ以外は仕事がなかった。
プビル76.7右サイドバックで先発。35分に警告を受けて、ハーフタイムで交代した。
ロメロ87.338分の警告は、主審が最初ベリンガムに出したものをVARが是正して付け替えたもの。66分のヘディングはクルトワに止められ、77分はロメロのところでボールを失って、ディオマンデのシュートをオブラクが止めた。
ハンツコ7.57.549分のロングパスがPKの起点。シュート4本はチーム最多で、デュエルは地上3回、空中1回のすべてに勝った。
ジュリアーノ8.58.1ハンツコのロングパスへの抜け出しでPKを引き出し、59分は低いクロスでデイビッドの得点をアシスト。ファウル4つ、被ファウル2つ。
ジョレンテ7.57.5中盤で始めて、後半は右サイドバック。タッチ94回は両チーム最多で、チャンスを作った回数3回はコケと並んで最多。
カルドーソ7.56.7パスは68本中64本、ボールを奪われた回数はゼロ。デュエルは6回で勝ちなし。
グリマルド87.953分のPKを左足で左下に決めた。今季2本目で、2本とも成功。
イ・ガンイン7.57.22点目の起点。敵陣ボックス内のタッチ5回はチーム最多タイで、ファウル5つはチーム最多。89分のフリーキックを与えたのも彼。
バエナ76.647分のミドルがアトレティコ最初の枠内シュート。チャンスを作った回数はゼロで、67分に交代。
デイビッド87.659分に左足で決めて、リーガでは3試合続けての得点。62分で交代するまでに敵陣ボックス内のタッチ5回。

交代出場

選手ItCFotMob寸評
コケ77ハーフタイムから。パス64本中62本、チャンスを作った回数3回はジョレンテと並んで最多。
アルバレス6.56.862分から。シュート3本で、66分はライン上でクリアされ、90分は右に外れた。
ルックマン66.767分から。チャンスを2回作ったが、シュートはなかった。
ル・ノルマン5-89分に入った直後のフリーキックで、リュディガーに競り負けた。
ヒュルマンド--89分から。ItCの採点はなし。

※ItCレーティングはInto the Calderón、FotMobレーティングはFotMobより引用。